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■行 先■ 伊吹山(1377m)
■山行日■ 2012年1月29日(日) 晴れ
■コース■
上野登山口9:20―1合目9:50~10:00―3合目10:50~11:05―6合目11:45―
山頂12:50~13:40―6合目14:25~14;35―登山口15:45
伊吹には二度登っているが、いずれも無雪期、ドライブウェイでちょこちょこ・・っと。
雪の伊吹に登りたいと思いつつ、自宅から中途半端な遠さゆえ、機会を逃していた。
一週間ほど前、
「日曜、伊吹山に行かへん?雪多そうやし、雪山トレのつもりで」
相方に声をかけると、意外にも乗り気。
が、天気予報は良くない。
おまけに、居座り続ける寒波で、三日前には関ヶ原で一日で36センチの積雪とか・・。
雪、多すぎるかも・・。
前日の予報でも曇り。雪も舞うかも。
荒天の伊吹山の寒さ、風は半端じゃないだろう・・。
そのうち、何だか面倒くさくなってきた。
このところ、カレイ?によるイヨクのソウシツ・・ってやつ?
それが甚だしい。
山登っても、何~んにも得になることあらへんし・・・。
ぬくぬく布団で寝たいだけ寝て、一日好きな音楽を聴きながらの~んびり休日を過ごす
・・な~んてのも、いいかも・・ ( ̄~ ̄*)
え?それやったら、いっつもやん・・って?
・・・それはそうなんですが・・・・(; ̄_ ̄)=3
ところが、相方は冬の伊吹を知ってか知らいでか、行く気満々だ。
前夜、いそいそと支度を始めている。
う~ん、行くとしても、明神平の方が天気予報はええんやけど、な・・
が、その気になっている相方に今更行く先変更!なんて言ったら
ぶつくさうるさい 申し訳ない。
いまいち気が乗らぬまま、5時半過ぎ自宅を出発した。
「おい、晴れとるぞ!空、青いぞ~」
相方の声を夢うつつで聞きながら、長浜ICから登山口に向かう途中のコンビニで停車。

すっきりと晴れ渡った空に白い伊吹山が聳えていた。
伊吹には一週間前、山友の
風花老師や
ジオンさんたちが登っている。
そのレポに、お奨めの駐車場の情報が載っていた。
靴洗い場、トイレあり。愛想がよく下山後お茶の接待まで付いてたったの500円。
が、名前が分からない。
で、老師にメールする。
今頃どこかの登山口に向かって車を走らせている最中かも・・と思いつつ。
果たして、返信なし。
次にジオンさんに。
すぐに、電話を下さった。
程なく老師からも返信。
「下山されてから駐車場のおっちゃんに、風花から聞いたと言っていただくと、
アッソウと言っていただけます

」だと。
相変わらず、ご健在だ・・ ( ̄~ ̄;)
・・・・・・
教えて下さった駐車場はすぐに分かった。
上野の集落に入ってしばらくのところ。しかし、既に満車。
道の両側にいくつか同じような駐車場があるがどことも満車だった。
その間にも、次々車がやってくる。
登山口の前まで登れば1000円。
意を決して(んな大袈裟な・・)上るが、すぐ先で凍った路面でスタックしてしまった。
そんなこんなで、駐車場を探してしばらく右往左往する。
ダメもとで声をかけたところが、1台なら・・と駐車させてくれ、(しかも、500円!)
身支度をして出発したのが9時20分。

▲登山口前の駐車場。(1000円)
ゲートをくぐり、20メートルほど先が登山口。
路面は凍てついてツルツル!
下手すると、登山口までも行きつかないうちに、すってんころりん!!で救急車・・なんてことになる。
登山口の標高が230メートル。1377メートルの山頂まで
累積標高1290メートル。
歩行距離 10,2キロメートル。(風花レポによる)登山口の階段を10段ほど登ると、完全に雪道だ。
一合目までは樹林帯の中、ジグザグに登る。

半時間ほどで一合目。トイレ休憩。綺麗な水洗トイレ。
ここから山頂に向かってほぼ直登が始まる。
雪も程よく締まっているので、早々とアイゼンを着ける。

元スキー場のゲレンデを登るほどに、眼下に近江平野の展望が広がっていく。
後ろに鈴鹿の最北端、霊山山がどっしりと横たわっている。

次第に傾斜を増す斜面。
出足が遅かったので、程よく踏み固められた溝状のトレースを
快調に ヒーヒー登る。


10:50~11:05 三合目。
小腹が空いたのでパン、チョコなどで小休止。
南東の斜面なので風はほとんどなく、歩くほどに汗が滴り落ちるのだけれど、
止まると途端に汗冷えで、慌てて上着を着込む。

三合目トイレ。

目の前にどっしりと雪の壁が立ちはだかる。
中央の窪みのところ目指して直登だ。
先行の登山者が蟻の行列のように見える。
斜面の中ほどに黒い点に見えるのが、六合目の避難小屋。


11:45 登山口から約2時間半、六合目避難小屋。

ここからがいよいよ核心部だ。
上部の数十メートルはかなり傾斜がきつそう。
が、この雪の感じではピッケルよりストックの方が登りやすそう。

ひたすら登る。

右手斜面。
上部の木々には霧氷が現れ始めた。
「少し下って、右から巻いて、あの尾根を登った方が楽ですよ!」
喘ぎながら登っていると、下山してこられた男性が声をかけてきた。
下からもそのトレースは見えていたけれど、どのくらい踏み固められているか分からなかった。
聞くと、朝から10人余りでラッセルしてしっかりしたトレースができているらしい。
が、たとえ数十メートルでも後戻りはしたくなかった。
それに、この紺碧の空の下、あの壁を登る!!ってのも格別だ。

ますます斜度はきつくなる。
このところ、体力の衰えを痛感する毎日なのだけれど、
前を行く登山者に追いつきもしない代わりに、後ろから来る若者にも追いつかれることなく、
喘ぎつつではあるけれど、一歩ずつ急勾配の斜面を登る。

遥か下に琵琶湖が。


南に霊山山(1084メートル)。
昨年3月、
福寿草を求めて雪の山頂から真っ白な伊吹山を眺めたのが昨日のことのように思える。
・・・・・

登り切った山頂台地は地吹雪が吹き荒れていた。(九合目?)
六合目から1時間弱の急登だった。

振り返る。
あの雪庇の手前に登りついたのだ。
途中、小さく雪庇が崩れて、左手斜面から小さな雪玉がコロコロと転がってきていた。

雪煙舞う台地を山頂方面へ。
12:50~13:40 山頂

覚心堂(というらしい)はさながら雪まつりの雪像だった。
ここは避難小屋として利用できるらしい。
覗いてみると、ほんの三畳ほどの空間で満員だった。

とにかく地吹雪がひどい。
建物の陰の少しでも風のないところを探してザックをおろし、ダウンジャケットを着ろうとするが、
ザックを開ける少しの間にも、さらさら・・と粉雪が中に入り込む有様だ。
とりあえず山頂へ。

北西からの強風が吹き荒れている。
北に白い山並みが広がっているのが見えるが、写真を撮るのもままならないくらいの地吹雪だった。

相方はとっとと建物の陰に避難していく。

サングラスと地吹雪でカメラのモニターは全然見えない。
カメラが見る見るうちに粉雪まみれになっていく。
が、とりあえず、シャッターを何枚か。

それにしても、この青空は何なん?
あ~、こんなに青空でいいんやろか・・
あ~、こんなに最高の「雪山」を味わっていいんやろか・・
ちらっと山友の顔が浮かぶ。
一人は、昨日吹雪と深雪の
稲村で雪と格闘してキレット手前で敗退。今日は休養日?
一人は、山で痛めた足のギブスが取れたばかり。
サポートを着けて明神平に、なんて言ってたけど、
当然、奥様に阻止されて、今日も自宅謹慎だろう。
一人は、転勤にともなう雑用で忙しくしているとか・・。
あ~、申し訳ない・・
この青空を是非とも共有したい。感動のおすそ分けをしたい。
で、グローブを着けた手で
苦労して、携帯で山頂の画像を撮影した。
・・・・・
覚心堂(避難小屋)が空いたので、中に。
座ることもできない狭い空間だけど、とりあえず風だけ避けることができた。
テルモスの湯でカップみそ汁を作り、立ったままパン、お寿司で簡単に昼食。
携帯のアンテナが三本立っていたので、山友にメールをする。
「ごめんなさい、伊吹、晴れてます」
もちろん、紺碧の空と雪の画像を添付して・・
返信が来たのは一人だけだった。
「ふーーーーん、大阪は曇ってますよーーだ!」
あれれ?
私、何か、気に障ることしたっけ? ( ̄~ ̄;)
・・・・・・
13:40 下山開始。
結局山頂で50分近くいた。
あの避難スペースがなければ、即下山していただろう。

九合目。

ここから真っ逆さまに下りていく感じだ。

下りも順調。が、慎重に。
昨年5月、
中ア千畳敷から乗越浄土へ雪の斜面を登ったけれど、
あそこはマジで下り、怖かった・・。特に下り始めの十数メートル。
雪の状態にもよるのだろうけれど、
あちらの方が、ほんの少し斜度がキツイだけだと思うのだけれど、
その少しの差が大きい。
それにしても、ここを先週、長靴で軽々と登下降したオネエサマがいるというのだから、オソロシイ・・。

14:25~14:35 六合目避難小屋
15:45 駐車地下山

伊吹山は、終日美しい姿を見せていた。
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