ルネオバの なんだかねぇ・・

山歩きの簡単レポなど・・・

遥かな尾瀬 3日目 

2015/10/30
Fri. 13:17

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尾瀬三日目。
尾瀬ヶ原を突っ切って山ノ鼻に戻る。そして至仏山へ。

尾瀬を再び訪れたい・・そう想い続けたのは、数十年前のあの朝が忘れられないから。



深い霧に包まれた尾瀬ヶ原。
その霧の中から背の高い人影が近づいてくる。
小屋に荷を運ぶボッカさんだった。
そして、次第に鮮やかな色彩に包まれていく湿原。
今も目をつむれば、そのコツコツという足音さえ聞こえてくるようなそんな気がするのだ。


・・・・・

■山行日■ 2015年9月20日~22日   3日目・・・22日 晴れ
■行き先■ 尾瀬   3日目・・・見晴から至仏経由下山 
■コース■ 見晴6:00――6:40竜宮小屋――7:20牛首分岐――8:10山ノ鼻8:40――11:30至仏山12:40――15:15鳩待峠

・・・・・


6:00  見晴出発

尾瀬ヶ原は深い霧に包まれていた。


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その霧の中に延びる一本の道。
前を行く相方の背中がたちまち霧の中に吸い込まれていく。


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草も花も木道もしっとりと濡れていた。
静かな静かな朝。
記憶の中にあるあの朝と同じ・・。


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ふと通り過ぎる風に霧が揺らぐ。
数歩歩いては立ち止り霧の中にカメラを向ける。で、また2,3歩進んではカメラを取り出す。
そんなことの繰り返しでやっと竜宮小屋。


6:40 竜宮小屋。


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そこから先もずっと同じような調子で、脚がなかなか進まなかった。
霧は少しずつ少しずつ上がっていく。


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もしかしたら?今日は 白い虹 が観られるかもしれない・・。

白い虹。
普通、虹は雨粒に太陽の光が当たり分散、スペクトルとなって七色に見える。
それに対して、霧の粒子は細かいので、光は分散されず虹は白く見えるのだとか。

尾瀬ではよく晴れた日の早朝、稀に観られるらしい。


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前方の霧の中に目を凝らしながら一歩一歩。
時折振り返っては霧の中の白い太陽をふり仰ぐ。

余りにも歩みが遅いので、相方は呆れて先に行ってしまう。


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霧が途切れ青空がちらりと覗き始める。
そこから霧がすっかり消えてしまうのはあっという間だった。
白い虹はついに現れず。


目の前には眩いばかりの秋色に染まった鮮やかな湿原。


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水面(みなも)に映る碧い空。


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水の中の碧空にゆらゆら揺れるヒツジグサ。


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振り返れば、燧ケ岳の山頂が雲の中から姿を見せ始めていた。

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行く手には朝日を浴びて至仏山がどっしり横たわる。
山ノ鼻から直登の登山道が山頂に向かって伸びているのが見てとれた。


8:10~8:40 山ノ鼻


「ゆっくり時間を見積もっても、山ノ鼻出発8時にはイケるよね」
なんて言ってたのにとんでもなかった。
一足先に山ノ鼻に着いていた相方を探し、登山者の群れの中をウロウロ。
やっと巡り合えて水を補給、至仏山へ向かう。


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山ノ鼻からは至仏山へはCT3時間。
蛇紋岩という滑りやすい岩で、上りの一方通行。

『植生保護と登山者の安全のため上りでの利用をお願いします』と看板。


さあそれから山頂までのキツかったこと!
食糧などかなり減っているはずなのにザックが重い。
二日間の疲れが溜まっているのか、なかなか足が上がらなかった。
日帰りや小屋泊のハイカーに次々と追い越されながら、汗だくでひたすら足を前に出す。


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小一時間登ると、茶色い蛇紋岩が現れ始める。
なるほど、つるつると滑りやすいこと。
足の置場に気を遣いながらひたすら登る。


森林限界を過ぎた辺りから、そのしんどさを忘れさせてくれるような景色が眼下に広がる。

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振り返ると、箱庭のような尾瀬ヶ原。その向こうに燧ケ岳。
その左手には、昨日見ることが出来なかった会津駒ヶ岳も姿を見せ始める。


登るにつれ男体山や日光白根山、そして、すぐ北には平ヶ岳の長大な山頂も見えてきた。
三日間で一番の晴れだった。



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▲山ノ鼻の小屋群がすぐ下に

2時間近くの急登が終わり山頂部に出ると、そこからは緩やかな階段。
疲れ果てた体にはこの段差の小さい階段が嬉しかった。


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つい2、3年ほど前までは「階段なんてつまらない」なんて思ってたのに・・。

奥秩父の大弛峠から北奥千丈ケ岳へ続く(皇太子のために整備されたという)階段を登りながら
「山歩きの醍醐味を奪うだけで何の面白みもない!」と悪態をついていたというのに・・。
大台ケ原の正木ヶ嶺の階段を「歩きやすくて嬉しい」なんて言う山友だちに「理解できひん」なんて言ってたのに・・。
(もちろんこれらの階段は登山道の荒廃を最小限に食い止めるためであることは分かっているのですが)

この緩やかな階段の嬉しいことと言ったら・・。
いつまでも若くはないのよね・・。
時は過ぎゆくものなのね・・。(当たり前やけど・・)


ともあれ、やっとやっとで至仏山到着!


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▲山頂に足を踏み入れた瞬間
とりあえず、もう登らなくてもいいと思うと嬉しさがこみあげてきた。


11:30~12:40 至仏山山頂

登山者でごった返す山頂。
写真撮影も並んで順番に。
でも、そんな大混雑も少しも気にならなかった。

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周りを取り囲む山々。
燧、会津駒、日光白根山はもちろん、すぐ目の前にギザギザは武尊山(ほたかやま)。

北側すぐ向こうには、もう足跡をしるすこともないだろう懐かしの平ヶ岳。
その左には越後駒?辺りの山並み。
で、巻磯山から谷川岳。一の倉沢の絶壁が正面になるのか・・。
あ、向こうの山頂部のだだっ広いのは苗場山・・。

あれ?北アも見えてるやん!

なんて、地図を手にああでもない、こうでもないと山座同定。
(写真、いまいちなのでパスします)

結局、昼ご飯も含めて1時間以上、賑わう山頂でのんびりと時を過ごしたのでした。

・・・・・



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小至仏山への稜線。
正面には特徴のあるギザギザが魅力的な武尊山(ほたかやま)。
その左には赤城山も。(この翌日登り、反対側からこちらを眺めることになりました)




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男体山方面の山もいつまでも見えていた。


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笠ヶ岳の分岐を過ぎた辺りの小さな湿原。
午後の光に草紅葉が燃えていた。



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15:15 鳩待峠



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鳩待名物 花豆ソフトクリームで乾杯


・・・・・


もう一度、と憧れ続けた尾瀬。
これ以上ないくらい美しい尾瀬を味わわせてもらった。

朝霧の湿原を歩き、念願の燧にも至仏にも登れた。
三条の滝にも足を延ばすことができた。
願ったすべてのことを叶えさせてもらったと思っている。

沼尻の休憩所の焼失は衝撃的だったけれど、これも尾瀬の歴史の一コマに立ち会ったということでは感慨深いものがある。


遥かだった尾瀬。
遠い昔のセピア色の尾瀬。
オーバーラップしてこの日の鮮やかな秋色の尾瀬が今は瞼に浮かんでくる。

我儘な行程に付き合ってくれた相方にも感謝。



〇プロローグ『遥かな尾瀬』
〇昔のアルバムから 『セピア色の尾瀬』



1日目(鳩待峠から見晴、三条の滝)⇒こちら
2日目(衝撃的な出来事に遭遇 燧ケ岳)⇒こちら



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コメント

Re: 遥かな尾瀬 3日目

ルネさんの撮った写真から伝わってくる思い!
現在と過ぎ去った過去の思い出!風景!共有させて頂き有難うございます。て真面目な事書いたら・・・山で滑って転んだらルネさん!拍手されそう?そんな事無いとは思いますが・・・

ハゲ太郎 #- | URL | 2015/11/01 18:50 * edit *

Re: Re: 遥かな尾瀬 3日目

> ハゲちゃん

あのね~マジな話、ハゲちゃんさんに教えていただきたいです、写真のこと!
んとにね~人は見かけによらないものだわよね~・・
ハゲちゃんさんが、あんな素敵な写真をとられるなん・・・あ、またまたシツレイシマシタ (^▽^;)>゛

その時の空気感をカケラでも伝えられる写真、撮ってみたいです・・。
想い出を辿る山旅にお付き合い下さってありがとう!

ルネオバ #- | URL | 2015/11/01 22:42 * edit *

至仏山からの尾瀬ヶ原、見てみたかったかも。
花豆ソフトはウチも喰いました♡

軟弱kama軟弱 #3/VKSDZ2 | URL | 2015/11/02 08:03 * edit *

Re: 遥かな尾瀬 3日目

数々の尾瀬ヶ原の素敵な写真をありがとうさんです!
水の中の蒼空にゆらゆら揺れるヒツジグサを自分の目で見てみたいなぁ~

たかっさん #- | URL | 2015/11/02 08:43 * edit *

Re: タイトルなし

> 軟弱?kamachanさん

至仏山からの尾瀬ヶ原、一見の価値ありです。
山頂からというより、登るにつれ下に広がる箱庭のような景色がね。
ま、この日は3日間で一番のお天気でしたので尚更でしたъ(^ー^)
私も次回は是非アヤメ平からの燧を見たいと思っています。
・・って言っても、次があるのか?・・っちゅう話ですが・・ 《;~Д~》
花豆ソフト、あっさりしてて後味もよくgoodでしたね!

ルネオバ #- | URL | 2015/11/02 10:16 * edit *

Re: Re: 遥かな尾瀬 3日目

> たかっさん

あのね、帰宅後写真を取り出そうとしてびっくり!
3日間で900枚写真を撮ってました。
全部お見せしましょうか?・・・え?いらん?(^◇^;)

> 水の中の蒼空にゆらゆら揺れるヒツジグサを自分の目で見てみたいなぁ~

行って行って!
今回山行後思ったのだけど、一日目、見晴まで行くだけなら夜中高速飛ばして
仮眠無しでも行けるんちゃうか・・って。
でもね~ガソリン代、高速代のことを考えると、そう何度も行けないわ~・・・

けど、この景色は自分の眼で見なくっちゃ!
来年、かあちゃんと是非!

ルネオバ #- | URL | 2015/11/02 10:31 * edit *

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# |  | 2015/11/04 09:47 * edit *

Re: 遥かな尾瀬 3日目

マダムの尾瀬三部作、しっかり拝読させていただきました♪

秋色の尾瀬ヶ原で幻想的な景観に出会え、私らが憧れてやまない燧ヶ岳に登られ、衝撃的な小屋焼失を目の当たりにされ、セピア色の思い出が鮮やかに甦り、読み進むうちにマダムルネワールドにグイグイと引き込まれていきました!!

いつかは訪れてみたいと思っている尾瀬ヶ原&燧ヶ岳ですが、マダムのレポを見てさらにその思いが強くなった次第です。

素敵なレポをありがとうございました♪

梨丸 #- | URL | 2015/11/04 13:28 * edit *

Re: Re: 遥かな尾瀬 3日目

> 梨丸さん

あれ?梨丸さん、尾瀬まだでした?
んな、そちらからだと、ちょちょいのちょいでいつでも行けますやんか!(* ̄∀ ̄)ノ"
副隊長の里帰りのついでに・・って手はいかが?・・難しいかしらん・・

> いつかは訪れてみたいと思っている尾瀬ヶ原&燧ヶ岳ですが、
マダムのレポを見てさらにその思いが強くなった次第です。

梨丸隊なら、大清水入山、一泊二日で燧、至仏OKですよん! ( ̄~ ̄*)
で、マダムて・・・・・まだ言うか・・

ルネオバ #- | URL | 2015/11/04 23:36 * edit *

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