ルネオバの なんだかねぇ・・
山歩きの簡単レポなど・・・
黒戸尾根 その1
2016/10/27
Thu. 11:33
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三連休中日の10日午後、新幹線で朝広島を出てきたNちゃんを乗せて自宅出発。
登山口の山梨県尾白川(おじろがわ)渓谷の駐車場に着いたのは夜9時前だった。
7割ぐらいが埋まっていて、こんな時間なのに何やら人がうろうろ。
こんなに黒戸尾根に登る人多いの!?なんて驚いたけど、全部がそうと言うわけではなかったみたい。
お疲れさん!の一杯をして、明日に備えて早々と横になる。
・・・・・・・
■行き先■ (南ア)甲斐駒ケ岳(2967m)
■山行日■ 2016年10月10日(月)~11日(火) 10日曇り時々晴れのちガス 11日晴れ
■コース■ 黒戸尾根ピストン
1日目 尾白川渓谷駐車場5:50―竹宇駒ケ岳神社6:00―笹の平分岐7:50―10:00刀利天狗10:15
―11:10五合目11:45―七丈小屋12:45
2日目 七丈小屋4:30―5:35御来迎場6:00―7:05山頂8:00―9:00御来迎場9:10―9:45七丈小屋10:40
―五合目11:20―竹宇駒ケ岳神社15:35―P15:47
・・・・
5:50 出発

駐車場の先の竹宇(ちくう)駒ケ岳神社参道入り口。
登山届はネットで提出済み。
砂利道を10分ほど歩き、杉木立の中厳かな佇まいの神社が見えてきた。
駒ヶ岳山麓にはもう一つ、横手駒ヶ嶽神社という里社がある。
そこからも登山道があって途中で合流するけれど、こちらのルートの方が主流だ。
参拝し登山の無事を祈願する。
神社のすぐ左手の尾白川に架かる吊り橋の先が登山口だ。

↓ 登山口。
ほぼ同時に出発した方。トレラン男性の二人組、ペアの男女、単独女性、すぐ先で単独男性にも追いついて・・・結構な賑わい!

↓で、ここで、七丈小屋からのお知らせの看板が。
「11日~12日留守にします」って。
・・・明日やん!!
とりあえず今日はセーフ!!・・・だけど、明日、小屋のご飯をアテにして来られた方は困るよね・・。

ちなみに、事前に北杜市に七丈小屋の問い合わせをした時には
「連休のあたりなので、多分開いてるでしょう」 なんて曖昧な返事だった。
北杜市が管理しているわけではないようなので仕方ないけど・・。
この七丈小屋、「年中無休。管理人不在の時有り。予約不要(と言うより、電話番号が分からないので予約のしようがない)。」
・・・なんてことで、一日遅かったらここまで来て
大急ぎでコンロを取りに車まで戻らなきゃならないところだった《;~Д~》
いや、この時期、コンロも持たないで山に登る・・ってどうなんだ!!・・って気もするけれど、
悩んだ末、防寒対策優先!!・・ってことで、軽量化のために外した。
「七丈小屋でお湯がもらえる」らしいъ(^ー^)
でも、これもアテにならない・・ってことを数時間後に知ることになる (;´_`)
・・・・・
この日七丈小屋までのCTは7時間。
標高差は1600メートル。途中のアップダウンも入れれば累積標高は1700以上かな?
でも、五合目小屋跡手前の刃渡りぐらいまでは、ゆるゆると緩やかな登り。
大して登っているという感覚もないほどのごく普通の登山道だった。
↓ブナやミズナラの林の中に朝日が射しこんでくる。黄葉の頃には鮮やかだろうね~

途中休憩も入れて2時間ほどで笹の平の横手駒ヶ嶽神社との分岐。
7:50 笹の平分岐

はっきり言って、ここまでの道の歩きやすいことと言ったら!
それなりに下調べはしてきたものの、頭の中は何となく剱の早月尾根のあの這い上がるような登りをイメージしていたので肩透かしをくらったような気分だった。
(でもまあ、翌日、この緩やかな長い下りが疲れた膝にじわじわと応えてきたんだけどね(×_×;)・・)
↓ 道沿いには石仏や石碑が

地元にお住まいで黒戸尾根を毎年のように登っていらっしゃる方にいろいろ教えていただきながら一緒に歩く。
「開山200年の年に登れるなんてラッキーですね」
開山200年?・・・知らなかった・・ (^^ゞ

↓下山中の島根・山口の混成グループ

「まだまだ下りなきゃいけないのか・・」なんて、うんざりの様子だったけれど、
翌日自分たちも同じように溜息を漏らすことになるなんてこの時は思いもしなかったんだけどね。
↓針葉樹林に変わると、苔が美しい。


道沿いには数えきれないほどの石仏や石碑が安置されている。
これ、一つ一つ誰かがいろんな想いを込めながら担ぎ上げてきたものなんだよね。

↓9:40 いきなり花崗岩の岩が見えてきて、刀渡りだった。

もっと凄いところをイメージしてきたんですけど・・・。
でも、初めて展望が開ける!
八ヶ岳はまだ雲の中の様子。
青空がどんどん広がっている。
昨日の連休一日目はどことも大荒れの天気だったようだから、今日は劇的に回復なのかな?

刀渡りを過ぎると2,3個階段があらわれて・・・


ほどなく刀利天狗だった。
10:00~10:20 刀利天狗(とうりてんぐ)

五合目の小屋跡まで少し下り、更にすぐ下に五合目の鞍部。
↓11:10~11:45 五合目

見上げるようにそそり立つ岩。

200年前開山された方のお父上が、ここまで登ってきたもののこの岩を乗り越えることが出来ず引き返したんだとか。
その遺志を引き継いで、この難所を乗り越え山頂に到達されたらしい。
・・などとお話を伺いながら、お昼ご飯休憩。

辺りにはたくさんの石仏や石碑、刀剣が奉納されていた。

見上げる斜面にもそこかしこに。
半ば土に埋もれ草が生い茂り、その表面には苔が生え・・・

さて、ここからがいよいよ梯子、鎖の連続する核心部。
・・なんだけど、それも15分ばかりで登りきる。
↓まず、すぐ側に20メートル程の長い梯子。

↓梯子を登り切って見下ろす。
確かに、ここは梯子がなけりゃ越えられないよね~・・・

↓その先の岩場にもたくさんの石碑が安置されてあった。

いくつかの断続する梯子も10分ほどで上りきる。

いったいここまで、どれだけの石碑や石仏が安置されていただろう。
数百?登山道の脇に、厳しい斜面に、痩せ尾根の岩の上に。
今は梯子も鎖も整備され、気を付けさえすればそれほどの苦労せずに登って来れるけど、この厳しい道を一歩一歩担ぎ上げたその労苦を思うと、それらの石の一つ一つに魂が籠っているようなそんな気さえした。
↓キレットに付けられた梯子

↓右手にはそそり立つ岩場が!

ここから再び10分ほどグイグイ登り。その途中上から軽快に下って来られたトレラン二人組!
朝登山口でほぼ同時に出発した方たちだった。
思わず声を掛け、爽やかな笑顔に 調子に乗って ハイ、パチリ!

小屋はもうすぐ・・って分かっているんだけど、最後の10分ほどはキツかった。

12:45 やっと七丈小屋到着!

↓100メートル程先に宿泊棟の第二小屋

・・・・・
出発の時には今日中に山頂に・・ってこともありかも?なんて思ってたけど、
ガスも出てきたしね~・・・・・よりなにより、無理無理!
もう、ここで十分!!
今日の予定終了!!
登り切った感200パーセントくらいで早々と宿泊手続き。
宿泊棟の第二小屋に行ってみると、何と一番乗りだった。
あれ?他の人たちはどこに行ったの?
前後して歩いていたり途中追い抜いていった人の何人かの姿が見当たらない・・・
まさか・・・山頂に行ってしまったの??
・・なんて、特に、前後を歩いていた単独女性が気になって・・・。
この女性のことは、この日、宿泊者の話題になった。
登り、小屋を通過したのは私たちより5分ほど早いだけ。
・・で、夕方5時過ぎ、薄暗くなった頃小屋の前でまたいらっしゃったらしい。
「今から下山?まさか?」
見かけた方は不審に思ったらしいけれど、結局小屋には宿泊されなかった。
小屋から登山口までの時間と距離を考えると、この時期、午後5時からの下山なんて考えられないし・・・。
皆さんあれこれ心配していたけれど、翌日特に何事もなかったようなので無事下山されたのだろう。
・・・・・
ひとしきり小屋で寛いでから少し上まで登山道の偵察に出かける。
テント場までは6,7分ぐらいかな。

↓ 痩せ尾根上に、意外と広いテント場が現れる

↓テント場から北側に絶壁・・あれが何とかクランケ?とかいう岩場かな?

同じような道が続くので少し上で引き返してきた。
登りの途中で追い越していった方何人かが下山されるのに出会う。
トレランの方だけじゃなく、日帰りの登山者も結構いるんだ・・。
・・・・・・
七丈小屋の管理人さんは・・・
一言でいうと、寡黙な方だった・・・。・・寡黙過ぎる?(^^ゞ
面白かったのは、皆さん事前にいろいろ情報収集されているようで・・・、
余計なことは何も言わない。
余計なことは何も聞かない。
何も言わなくても(宿泊者全員の)心が一つになる。
・・ような、不思議な連帯感が生まれたこと・・・(^▽^;)>゛
・・・・・・
あ、「お湯が貰えなかった」と他の方が仰っているのを小耳に挟み、
ダメもとで夕食時テルモスを食堂に持っていき 「食後貰えますか?」 と管理人さんに、そっと 聞いてみた。
一瞬考え込んだ?ようにも思えたけれど、
「残っていたら、いいです」と言って下さった。
(食後まだポットにお湯が残っていたら、自分で入れて持って行ってもいいということらしかった。)
たった独りで小屋を切り盛りされているんだから、登山者の要望にいちいち応えられないよね・・。
・・・・・

▲夕食はレトルトカレー・・でも、でっかい海老フライ2本付!但し箸はないので、手づかみだъ(^ー^)
「キュウリ 食べる?
5本100円だったんよ。
新幹線の中でも一本齧って来たんだけど・・・食べきれなくって・・・」
ザックから取り出したキュウリを丸ごとボリボリ齧り出すNちゃん。
「んん・・塩もないのに、よく食べられるね・・
言ってくれたら浅漬けの素、持ってきたのに・・ん、もう・・・(=ε=)・・」
「けど・・・新幹線の中でキュウリ丸かじりするの・・・って、多分、Nちゃんだけやと思う・・・」
「・・そうかなぁ~」ボリボリ、ボリボリ・・・
学生時代から〇十年。
何年もご無沙汰だった時期もある。
この数年、年に一度か数年に一度くらい?こうして我儘な山旅に付き合ってくれる。
何年経ってもこうして言いたいこと言いながら一緒に歩いてくれる仲間がいるって、シアワセなことよね・・。
消灯は6時半。でも、入口付近の灯りはみんなで相談して消してくださいとのことだった。
それもすぐに消して早々と眠りに就いた。
小屋の周りはガスガス。
でも、夜中、梢の向こうに星が瞬いていたらしい。
その2に続く
[edit]
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コメント
続編、楽しみに待っちょりますよ~😉
梨丸 #m.2.LkcQ | URL | 2016/11/11 13:18 * edit *
梨丸さん
> 続編、楽しみに待っちょりますよ~😉
ありがとうございます。
気長にお待ちくださいね!
続編、きっと、きっと、必ずや、抜かりなく、確実に、アップするつもりですので!!ъ(^ー^)
・・って、つもり・・だけなんですけど・・根気が続かない・・情けないわ~《;~Д~》
ルネオバ #- | URL | 2016/11/13 09:44 * edit *
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